2015年2月28日土曜日

Mixerの特性測定 電池駆動とACアダプタの差

MixerのRCAジャックをいじったので、ついでにWavespectaとWavegeneで特性を調べた

前回の「WaveGeneとWaveSpectraで周波数特性の測定」(http://dad8893.blogspot.jp/2015/01/wavegenewavespectra.html
ではLINE出力に何もつながずにオープンで測定したが、今回はヘッドホン出力にRを負荷としてつないで測定した

レファレンスに使っているヘッドホンはSony MDR-CD900STで公称インピーダンスは63Ωなので負荷のRは68Ωにして測定

1kHzサイン波

ループバック

THD: 0.02139%
THD+N: 0.04508%
オーディオインターフェイス(TASCAM US-144MKII)の入力と出力を直結して測定

Mixerのヘッドホン出力(ACアダプター駆動)

THD: 0.02202%
THD+N: 0.05594%
ループバックの時と1kHzの基本波の信号レベルができるだけ同じになるように(-25.94dB)ヘッドホン出力のボリュームを調整した

THD(全高調波歪)は約0.0006ポイント増でほとんど誤差みたいなものだ
THD+N(全高調波歪+ノイズ)で約0.01ポイントで若干ノイズが増えているようだ

また、40kHzのちょっと上に謎のノイズが現れている
ループバック時は目立って大きいわけではないので折り返し雑音みたいなデジタル由来のものではないと思う

あんまり良い測定環境ではないのでどこで40kHzちょっと上のノイズが発生しているのかよくわからない(@@;

ループバック時は自作の15cmの6φケーブルを使ったフォン―フォンケーブルで直結
測定時は負荷のRをブレッドボード上に組んでケーブルも合計1m以上引き回している


↑ブレッドボード周りで使ったもの

まあでも40kHz越えとかおっさんの耳には聞こえない周波数だし(ガキでも聞こえないが)いいか(^q^;

Mixerのヘッドホン出力(電池駆動)

THD: 0.02115%
THD: 0.05276%
予想に反して可聴帯域ではACアダプター駆動でも電池駆動でもほとんど変わらん(^q^;

使っているACアダプターは1000円もしないサイズの小さなものだし、特にノイズ対策もしていない

電源の安定化すらしていない

使ったACアダプター


唯一、ACアダプターから両電源を作るためにレールスプリッタ―のTLE2426を使って、ここで100uFの電解コンデンサーとTLE2426のノイズリダクション端子に1uFのフィルムコンデンサーをつないでいる

Mixerの電源ACアダプタ計画 (2)(http://dad8893.blogspot.jp/2014/09/mixerac_15.html

これが案外効いてたりするのかも?

周波数特性

ループバック


Mixerのヘッドホン出力(ACアダプター駆動)


Mixerのヘッドホン出力(電池駆動)


「WaveGeneとWaveSpectraで周波数特性の測定」(http://dad8893.blogspot.jp/2015/01/wavegenewavespectra.html
で、出力をオープンにして測定したときは差がなかったが、68Ωの負荷で測定すると結構ハイ落ちしている

回路には、入力で10uFの両極性の電解コンデンサーでACカップリングしているのでHPF的なものはあるがLPF的な要素はない

負荷をつなぐと出力電圧が下がるのでそれにあわせて増幅率を上げたりしているので
この辺が影響してるのかな?

まあ、そんなもんだということで気が向いたらオーディオ回路についても調べてみたいと思います

Mixerは半年以上常用してますが(常時ON)特に問題なく動いています(^q^/

RCAジャックのゆるみ止め


自作のMixer(http://dad8893.blogspot.jp/search/label/Mixer)のケースに取り付けたRCAジャックがすぐに緩んでしまって困っていた

瞬間接着剤で固定してしまおうかとも思っていたが
ホムセンで「ねじロック」というゆるみ止めが売っていたの買ってきて試してみた


LOCTITE(ロックタイト) ねじロック 243 中強度タイプ 10ml LNR-243

ねじ山に滴下すると溝にいきわたって、ナットを締めるとゆるまなくなる


Mixerの設計ミス(?)でケース内側のナットのところにレンチが入らないので
指で締めたがガッチリ止まってくれる

一応「取り外し可能」となっているが、指で締めたのにペンチを使わないと外れないぐらいの強度だ

そうそう無くなることはなさそうな量が入ってるので、固めてしまわないように注意して保存しとこう(^q^;

2015年2月27日金曜日

ぴゅんぴゅん3号 部品を基板に並べてチェックしてみた

一番シンプルな基板設計図を基に実際に部品を並べてみた


Aruduino用のユニバーサル基板で組む前に普通のユニバーサル基板で組んでみて
CRの定数を決めようと思う

サンハヤトのICB-288というユニバーサル基板が、Arduino用のユニバーサル基板と
だいたい同じサイズだ

秋月のC基板も同じサイズだがホールの数が少ないので使えない

簡単に部品を差し替えるためにピンソケットをゲタとして使う予定

Aruduino用のユニバーサル基板でも並べてみた


Aruduinoのピンと干渉してしまった(^q^;

1列ずらせばギリギリ干渉しないようなので基板設計図を変更


1日あればはんだ付けできるかな?

ぴゅんぴゅん3号 回路設計

Eagleでざっと部品を並べてみたが
OPAMP2個使いだと配線がちょっとしんどそうだ


使うIDACを1系統だけにして、2回路入りのOPAMP1つでLPFと仮想GNDのボルテージフォロワーを使うことにする

回路図


ブレッドボードの配線図


これぐらいの部品数ならArduinoのシールド用基板1枚に収められそうだし
はんだ付けも楽そうだ(^q^/

OPAMPを差し替えて出力波形を確認


100Ωの負荷をつないでテスターで電圧をチェック
+5V 実測値:4.73V
仮想GND 実測値:2.36V
4.73V / 2 = 2.365V
なので仮想GNDはちょうど中点に来ている

LM358


黄色がIDACの電流出力を電圧変換したもの 赤が出力

例によってGND付近で波形が崩れている

どうしてもLM358を使わないといけないこともないので、今回は不採用

NJM2732


フルスイングのNJM2732に差し替えるとまずまずの波形

NJM4580


NJM4580は±2Vから使えるオーディオ用の4558系のOPAMPだ

これもちゃんと波形が出ている

WaveSpectraで波形を確認

NJM2732


THD+Nは0.42355%、周波数特性を見ると高調波歪が-60dB程度でかなり出ているが
まあこんなもんでいいだろう

NJM4580


正弦波の上側が頭打ちになってしまった(^q^;

オーディオインターフェイスの入力インピーダンスは1MΩ(Guitarモード)なので
オシロの10MΩより低いが、負荷の100ΩのRを取り去ってオープンにしても変わらない

オーディオインターフェイスの負荷容量が影響してるんだろうか?
ちょっとわかりません(^q^;

測定ミスしているのかもしれないので、基本的にNJM2732を使う方向で
ICソケットを使って組んで、後でもうちょっとテストするかも

基板図


ジャンパーがちょっと多くなってしまったが、とりあずこんなもんで

仮想GNDをCRだけにする

仮想GNDのボルテージフォロワーを取り去ってCRだけにすれば
OPAMP1個でも2系統のIDAC用のLPFを使えるのでこれもテストしてみた

回路図


ブレッドボードの配線図


分圧用のRを10kΩにすると仮想GNDがかなり中点からずれるので1kΩにした

仮想GNDから出力しないとき
+5V 実測値: 4.72V
仮想GND 実測値: 2.36V
回路図通りに接続して仮想GNDから出力したとき
+5V 実測値: 4.73V
仮想GND 実測値: 2.43V
仮想GNDの電位は若干ずれた

出力波形


100Ωの負荷をつないで測定したが波形はちゃんと出ている

WaveSpectra


THD+N 2.29443%
仮想GNDにボルテージフォロワーを使った時よりもTHD+Nが悪化している

高調波歪のレベルが若干大きくなっているのとハムノイズがかなり増加

測定ミスとか誤差かもしれないが

今日は疲れたのでこの辺で

<2015.02.27追記>

CRだけで仮想GNDを作る場合の基板図を書こうと思ったが
これもネットリストが複雑でArduinoのシールド基板に実装するのはしんどそうだ


今回はパス

2015年2月24日火曜日

ぴゅんぴゅん3号 設計の下準備

仕様としては

  • Arduinoのシールド基板で組む
  • できるだけPSoCの機能を使って部品数を減らす

ぐらいにしてあとは作りながら決めて行こうと思う

PSoC 4 Pioneer Kitの制限

PSoC 4 Pioneer KitのIDACとOPAMPコンポーネントで外付け部品を減らしてみた
http://dad8893.blogspot.jp/2015/02/psoc-4-pioneer-kitidacopamp.html)で
PSoC 4のOPAMPを使ってVCVSフィルターの実験をしたが
調べるとPSoC 4のOPAMPの入出力PINは固定されているようだ

データーシートの(PSoC4_PSoC_4200_Family_Datasheet_001-87197_0D_V.pdf)


表中の赤点線で囲んだところ

しかもPioneer KitではAruduino互換Pin以外に割り当てられている

なのでAruduinoのシールド基板ではPSoC内蔵のOPAMPは使えない

また、IDAC(電流出力型DAC)は2個内蔵されているが、2個とも8bit出力には設定できなかった
(エラーメッセージが出る)

片方を7bitにすればIDACを2個使える

折角2つIDACがあるので、音声出力とLFOの出力の2系統を出力する方向で考えてみた

ブレッドボードでの実験

表示用のI2C LCDも含めてブレッドボード上で組んでみた

PSoC CreatorのTopDesign


ブレッドボードの配線図


実験はとりあえず1系統のIDACのみでやってみた


LCDはストロベリーリナックスのLCDで

aitendoのSPLC792-I2Cはコンパクトでプルアップ抵抗も内蔵されていてしかも安いが
もう在庫がなさそうなので今回は候補から外しました(^q^;

出力波形


黄色がIDACの出力を電圧変換した波形、赤がフィルターを通した後の出力波形

いきなり波形が崩れてしまった(^q^;

フィルターを通す前のIDACからの出力ですでにつぶれている

だいたい800mVで頭打ちになっているようだ

IDACからの出力電流は0 - 612uAで、2.2kΩの抵抗で電圧変換しているので

612uA * 2.2kΩ = だいたい0 - 1.35V

の出力になるはず

仮想GNDからVCC(PSoC 4 Pioneer Kitの5V出力)をテスターで測ると2.34Vだったので
余裕があるはずだが、どっかで引っかかっているんだろう

仮想GNDの出力に使っているボルテージフォロワー用のOPAMPをLM358からNJM2732に変更しても変わらなかった

IDACの出力電流を下げてみる

IDACコンポーネントの出力電流は612uAと306uAに切り替えられるので306uAに変更


GJ(^q^/

出力電圧は下がってしまったが結果オーライで

ついでにフィルターを通す前と通したあとのリサージュ曲線もとってみた


多少位相が遅れてるようだ(フィルターなのであたりまえだが)

位相遅れの読み方はあとで調べる

出力に負荷をつないでみる

ヘッドホンを直につなぐことを想定して47ΩのRを負荷としてつないでみた

LM358


出力波形の上側がつぶれている上に、ゼロクロス歪みたいなのが出ている

これはいかん(^q^;;;

NJM2732


フィルターのOPAMPをフルスイングのNJM2732に差し替えたが、今度は下側がばっさりとやられた(^q^;

どうもヘッドホンの直つなぎはキツそうだ(^q^;

負荷を100Ωに変更

NJM2732


負荷を100Ωにしたら波形はまともになった(^q^/

100Ωはヘッドホンではきついがライン出力なら余裕はありそうだ

LM358



フィルターのOPAMPをLM358に差し替えてみた

ゼロクロス歪みたいなのは相変わらず出ている

波形を拡大


波形を拡大するとかなりはっきりする

LM358はなんか扱いが難しいときあるみたいなことをどこかで読んだ気がするが
具体的にどういうことだったか忘れてしまった(^q^;

LM358は10個ぐらいストックがあるので適材適所で使いたいんだが
オーディオ用途ではなかなか使いづらいOPAMPだ(^q^;

仮想GNDの電圧変動

LM358で仮想GNDの電流を増幅しているのでこれもACカップリングして波形を見てみた


RMSで3mV~5mV程度で変動

PSoC 4 Pioneer Kitの5V出力の実測値が4.69VなのでRMSで5mVとして

5mV / 4.69V = だいたい0.001 

なのでだいたい0.1%、 -59.4dB

これだけではノイズなのか電圧変動なのかよくわからないが…

2015年2月22日日曜日

Resonant LowPass Filter (VCVS編)

Doepferのサイトでたまたま見つけた(http://www.doepfer.de/a1011_tec.htm

Moog Ladder Filterは電圧制御でFilterのCutoffを制御するという意味ですばらしい
しかもアナログ素子だけで!

でも欲しいのは発振寸前のやばいLow Pass Filterだ

VCVS LowPass Filterでついでに増幅する回路があって
これの増幅率を3倍ぐらいにすると発振するらしい



シミュレーションのR3が増幅率を可変するRだ

ここを変えるとフィルターのQも変わって、2.5倍ぐらいになると位相もおかしくなってくる

この回路ではR3はPOTでしか制御できないが(電圧制御でなくて)

  • モーターで物理的にPOTを制御する(工作が死ぬほどめんどくさいが(^q^;
  • デジタル・ポテンショメメーターでR値を制御する

というデジタル制御ならやれそうな気もします

回路はアナログで制御はデジタル(^q^/

2015年2月21日土曜日

aitendoのSPLC792-I2CをArduinoで使う方法

テスト用に使っていたモジュールを壊してしまったようなので
ストックしていたものを新たにはんだ付けして使ってみたので、使い方をまとめておきます

基板のはんだ付け


SHLとVDD、DIRCとGNDをショート
9PINのピンヘッダをはんだ付け

Arduinoのスケッチ
Sim's Blogさんのところで公開されているストロベリーリナックスのI2C LCD用のスケッチ
http://blog.goo.ne.jp/sim00/e/ab138be751d447bcdb0eecaaca232214)がそのまま使えるが
3.3V駆動するのでコントラストの値を増やすように変更
byte contrast = 63; // 0-63 5V系だとかなり少なくする
Arduinoとの配線

<修正: 2015.04.15>ブレッドボード図のSCLとSCLの配線が逆だったので修正しました

</修正>

LCDのVCCはArduinoの3.3Vから給電する
I2CのSDA、SCLは基板上でVCCにPULL UPされているのでPULL UP用の抵抗は不要 (ストロベリーリナックスのLCDでは必要です)

RESET線は不要だが念のためにつないでおいたほうが無難

バックライトはブレッドボードで実験するときは点灯させない方が無難
→間違えてLEDに過電流を流して壊してしまうと泣ける(^q^;




使ったスケッチは初期化時に1回だけコマンドを流すので
オシロのSingleモードでSCLとSDAの波形を補足

SDAの9bit目がACK(L)になればI2C通信は成功!

コントラストの調整をコマンドでやるのでI2Cの100kHzの波形が見れないと
動作しないときの原因特定は困難かも(@@;

2015年2月19日木曜日

マルツ京都寺町店に行ってきた

京都にはマルツしかないが、ついでなので寄ってきた
昔は寺町では二宮無線が強かったんだがもうない

仕入れたもの

トランジスタ技術 2014年10月号


mbed特集とI2Cの詳解が目当てだ

mbedの記事はこのBlogでやっているPSoC 4の実験と大して変わらないレベルだが<2015.02.21追記>ちょっと言い過ぎました(^q^;</>
英語の記事を読むよりはるかに楽なので助かる

I2Cの記事は、Amazonのレビューにもあったがかなり詳しい

ななめ読みした感じでは3.3V<->5Vのシフトの具体的な方法は載っていたなかったが
「I2C専用のバッファICを使う」という記事があったので
秋月で売ってたレベルシフトモジュールを使うときの参考になるかもしれない
http://dad8893.blogspot.jp/2014/10/i2c5v33v.html

またI2Cで躓いたらやってみようかと思います

あと、LabToolというマルチ測定器の紹介がされていた
秋月でも売っていて¥15,800

スタンドアロンでは使えないがガボトロニクスより高スペックだ

なかなかそそるので一応購入候補に入れておく(^q^;

前tozさんに教えてらったARMライターが付録についていたトラ技の2、3月号も
マルツの通販で購入したが、トラ技のバックナンバーを買うならマルツかCQ出版直販だと思います

Amazonの転売erはふっかけすぎ(^q^;;;

LED付きのタクトスイッチとロータリースイッチ(プッシュボタン付き)


たしか秋月で売っていてこのタクトスイッチかっこいいなと思っていた

TR-808のスイッチとそっくりだからだ(^q^/

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/be/Roland_TR-808_drum_machine.jpg

秋月では緑と白のがあったがマルツでは結構いろんな色のがあった

調べてみるとオムロン製らしいのでディスコンになるまでは入手は大丈夫そうだと思う

ロータリースイッチと組み合わせてドラムマシンも作りたい

16個並べると2000円近くかかってしまうが
中身はぴゅんぴゅん3号でいけそうなので入力デバイスだけそれっぽく(^q^;

細長いブレッドボードと短いワイヤー


作りかけのブレッドボードの回路を崩さずに温存させるために追加

ブレッドボード用の長いワイヤーはほとんどいらない(^q^;

値段で言うと単線のビニール線で自作するほうが安いんだが
全部同一色になって選ぶのがめんどくさいので

0.01uFのメタライズド・ポリプロピレン・コンデンサー


手持ちのが少なくなってきたのと1個9円だったので購入

店頭の在庫は2個しかなかったが、通販だとまだ在庫があるようだ

使う機会があればマイラと特性の比較をしてみるつもりだ